静電気を科学する
除電器の賢い選び方、使い方
最近の電子部品はどんどん小さくなっていて、ちょっとした静電気が製品に大きなダメージを与えることがあります。このため静電気対策は必要不可欠です。除電器も昔に比べて大きく進歩しています。
最終回は、製造現場でよく見かける電圧印加式の除電器について、最新情報と選定のポイント、使用上の注意点などを紹介します。すでに除電器を導入されているみなさんも、この機会に使用している除電器を見直してみませんか。
最終回は、製造現場でよく見かける電圧印加式の除電器について、最新情報と選定のポイント、使用上の注意点などを紹介します。すでに除電器を導入されているみなさんも、この機会に使用している除電器を見直してみませんか。
除電速度とイオンバランスが決め手
除電器なんてどれも似たようなものだ、と思っていませんか?しかし除電器は、電圧のかけ方がその能力を大きく左右します。たとえば、電極針に直流の電圧をかけて空気イオンを発生させる方式のものでは、プラスの電圧をかけた場合はプラスイオン、マイナスの電圧の場合はマイナスイオンというように、かけた電圧と同じ極性のイオンを大量に発生させることができます。一度にたくさんのイオンを対象物に与えることができるので、素早い除電が可能です。
しかし、必要以上にイオンを与えすぎると対象物が中和状態(ゼロkV)を通り過ぎ、静電気を帯びたような状態(逆帯電)となってしまいます。つまり、この方式の除電器は、除電速度は速いが、イオンバランスは悪いといえます。
一般的な除電器の種類
除電する範囲や用途にあったものを選びましょう!
一方、電極針に交流の電圧をかける方式のものは、プラスとマイナス両極性のイオンを交互に発生させるので、イオンバランスの良い除電器です。ただ、単位時間当たりに発生させるイオン量は、直流のものに比べて少なく、除電速度は遅くなります。
つまり、これら2つの方式は、一方が良くても、もう一方が悪い…といったジレンマをかかえているのです。
つまり、これら2つの方式は、一方が良くても、もう一方が悪い…といったジレンマをかかえているのです。
しかし最近では、プラスとマイナスの直流を交互に周期的にかけ変えるなどして、除電速度とイオンバランスを両立させた商品が現われ、これが主流になりつつあります。
また、センサーで除電対象物の帯電量を測定し、除電に適した極性と量のイオンを発生させる制御機能付きのものや、電極針にカバーをかけて作業中の安全性に配慮したもの、周辺機器の誤作動を防ぐために低電圧配線を施しているものなど、新しい除電器が次々に登場しています。
除電器もメンテナンスが必要
目に見えない静電気を相手にしている除電器は、電源を入れたら最後、忘れてしまいがちです。しかし、効果を持続させるには定期的なメンテナンスが必要です。
除電器を使っているなら、電極針の先を見てください。ホコリが付いていたり、磨耗したりしていませんか?除電器の針先はコロナ放電を繰り返すことで磨耗し、空気清浄器のようにホコリを引き寄せます。このような状態になると、見た目が悪いだけでなく性能も下がります。静電気除去の目的で付けたはずの除電器が、メンテナンスを怠ったために帯電を引き起こす場合もあるのです。
メンテナンスはとても簡単!電源を切り、針先のホコリをふき取るだけです。
磨耗した針は取り替えるしかないのですが、針先部分だけを簡単に交換できるものもあります。針先は、使用環境にもよりますが、早いところでは2週間程度で汚れが目立ちはじめます。清掃は定期的に行なってください。
また、針の磨耗度合いは、使用条件や針の材質、かける電圧によって異なります。場合によっては1年で磨耗することもあるので、定期的にチェックして、早めに交換することが効果を持続させるコツです。
メンテナンス時期を忘れてしますという人には、汚れ感知センサーを内蔵し、信号でメンテナンス時期を知らせてくれる便利なものも出ています。活用してみてはどうでしょう。
除電器を使っているなら、電極針の先を見てください。ホコリが付いていたり、磨耗したりしていませんか?除電器の針先はコロナ放電を繰り返すことで磨耗し、空気清浄器のようにホコリを引き寄せます。このような状態になると、見た目が悪いだけでなく性能も下がります。静電気除去の目的で付けたはずの除電器が、メンテナンスを怠ったために帯電を引き起こす場合もあるのです。
メンテナンスはとても簡単!電源を切り、針先のホコリをふき取るだけです。
磨耗した針は取り替えるしかないのですが、針先部分だけを簡単に交換できるものもあります。針先は、使用環境にもよりますが、早いところでは2週間程度で汚れが目立ちはじめます。清掃は定期的に行なってください。
また、針の磨耗度合いは、使用条件や針の材質、かける電圧によって異なります。場合によっては1年で磨耗することもあるので、定期的にチェックして、早めに交換することが効果を持続させるコツです。
メンテナンス時期を忘れてしますという人には、汚れ感知センサーを内蔵し、信号でメンテナンス時期を知らせてくれる便利なものも出ています。活用してみてはどうでしょう。
取付場所も要チェック
針先はきれいで磨耗もしていないのに除電効果が感じられない場合は、取付け場所をチェックしてみてください。アースにつながった導体上で、除電しようとしていませんか?
イラストのようにアースにつながった導体上では、静電気は静電誘導で引き寄せられた電荷と結び付き、一時的に静電気が見えなくなる現象が起きます。
つまり、この状態でいくら除電器を動作させても、対象物がイオンを引き寄せる力が弱いので、効果はあまり得られないのです。除電器は、置き場所によって効果の高いところ、低いところがあるということを覚えておいてください。
イラストのようにアースにつながった導体上では、静電気は静電誘導で引き寄せられた電荷と結び付き、一時的に静電気が見えなくなる現象が起きます。
つまり、この状態でいくら除電器を動作させても、対象物がイオンを引き寄せる力が弱いので、効果はあまり得られないのです。除電器は、置き場所によって効果の高いところ、低いところがあるということを覚えておいてください。
イタズラ好きの静電気も、その性質を理解して正しく対処すれば、恐れることはありません。これまで紹介してきた内容を思い出して、上手に静電気対策を行なってください。


