静電気を科学する
静電気発生のメカニズム
プラスになったりマイナスになったり、静電気は気分屋です。静電気が原因となって起こる現象もさまざまです。「いったい、どうやって発生するのか」という静電気の性質と発生の原理は、実はまだ解明されていないものが多くあります。そのなかで、一般的にいわれている静電気のメカニズムがあります。
原子の世界の電子の移動
前のページで紹介したように、静電気が発生する原因をまとめると次のようになります。
- 接触帯電…2つの物質が接触したとき
- 摩擦帯電…物質同士をすり合わせたとき
- はく離帯電…接触したモノをはがしたとき
- 衝突帯電…物質と物質がぶつかったとき
たとえば、空気も静電気を発生させます。パイプやホースの中を、気体や液体が勢いよく流れた場合などです。この他に、イオンが物体表面に付着しても帯電します。複写機は、このイオンの帯電付着の作用を利用しています。
さて、静電気発生のメカニズムを詳しく理解するためには、ミクロの単位よりもっと微少な目が必要です。すべての物質は、原子と原子の組合せです。その原子には、-極の電子と+極の陽子で構成された原子が含まれます。通常は、-極の電子と+極の陽子の数が同じで、電気的に中性の安定状態になっています。
物質同士が接触すると、それぞれの原子にある電子が移動を始めます。2つの物質が触れ合うと、片方の物質に飛び込み、-極に帯電します。これが静電気の発生です。
さて、静電気発生のメカニズムを詳しく理解するためには、ミクロの単位よりもっと微少な目が必要です。すべての物質は、原子と原子の組合せです。その原子には、-極の電子と+極の陽子で構成された原子が含まれます。通常は、-極の電子と+極の陽子の数が同じで、電気的に中性の安定状態になっています。
物質同士が接触すると、それぞれの原子にある電子が移動を始めます。2つの物質が触れ合うと、片方の物質に飛び込み、-極に帯電します。これが静電気の発生です。

この+-は、発生条件や環境によって左右されるので、絶対的な定義はありません。
たとえば、放り出された電子を受け取りやすいAという物質があるとします。この物質Aが何かと接触したとき、いつでも-極に帯電するとは限らないのです。物質が+-どちらの静電気を発生するかについては図表-1のような目安があります。2つの物質が接触したときは、上位にある物質が+極になります(表では左側が上位)。帯電量は、帯電列表の位置関係が遠い物質ほど、大きくなる傾向があります。たとえば、紙とガラス板をくっつけると、ガラス板は図表-1の上位にあるので+極に、紙は下位なので-極に帯電します。また、紙とテフロン板をくっつけると、今度は紙が上位になるので+極に、テフロン板が-極に帯電します。
たとえば、放り出された電子を受け取りやすいAという物質があるとします。この物質Aが何かと接触したとき、いつでも-極に帯電するとは限らないのです。物質が+-どちらの静電気を発生するかについては図表-1のような目安があります。2つの物質が接触したときは、上位にある物質が+極になります(表では左側が上位)。帯電量は、帯電列表の位置関係が遠い物質ほど、大きくなる傾向があります。たとえば、紙とガラス板をくっつけると、ガラス板は図表-1の上位にあるので+極に、紙は下位なので-極に帯電します。また、紙とテフロン板をくっつけると、今度は紙が上位になるので+極に、テフロン板が-極に帯電します。

図表-1 帯電列(摩擦順序)
このように、静電気の極性は2つの物質の関係で決まります。見過ごせない静電気のイタズラ
図表-2を見ると「チクリとした痛みを感じる」レベルで帯電電位は3kVです。
暗闇で青白い光が見える状態だと、10kV以上になります。 静電気は、ふだんもさまざまな場面で発生していますが、1kV以下だとほとんど感じません。この1kVに満たないような静電気が、製造現場では問題になります。
作業者がまったく感じることがなくても、不良品や工程トラブルの誘因となっているから見逃せません。静電気が影響して起こる不具合は、パーツフィーダーの詰まり、検査機や測定器の誤作動、印字ミス、塗装ムラ、シートやガラス面・樹脂面へのホコリや切粉の付着、液晶基盤や電子部品の静電破壊…など、ここにあげきれないほど多種多様なカタチで現れます。
もし、製造現場で抱えている問題が、「なぜか冬になると頻度が増える」といったものであれば、まず静電気を疑ってみると意外に早く原因が見つかるかもしれません。
暗闇で青白い光が見える状態だと、10kV以上になります。 静電気は、ふだんもさまざまな場面で発生していますが、1kV以下だとほとんど感じません。この1kVに満たないような静電気が、製造現場では問題になります。
作業者がまったく感じることがなくても、不良品や工程トラブルの誘因となっているから見逃せません。静電気が影響して起こる不具合は、パーツフィーダーの詰まり、検査機や測定器の誤作動、印字ミス、塗装ムラ、シートやガラス面・樹脂面へのホコリや切粉の付着、液晶基盤や電子部品の静電破壊…など、ここにあげきれないほど多種多様なカタチで現れます。
もし、製造現場で抱えている問題が、「なぜか冬になると頻度が増える」といったものであれば、まず静電気を疑ってみると意外に早く原因が見つかるかもしれません。
図表-2 人体の帯電電位と電撃の強さ
「静電気安全指針」産業安全研究所編より抜粋
| 人体の帯電 電位[kV] |
電撃の強さ |
| 1.0 | まったく感じない |
| 2.0 | 指の外側に感じるが痛まない |
| 3.0 | 針で刺された感じを受け、 チクリと痛む |
| 5.0 | 手のひらから前腕まで痛む |
| 6.0 | 指が強く痛み、後腕が強く感じる |
| 7.0 | 指、手のひらに強い痛みとしびれを感じる |
| 8.0 | 手のひらから前腕までしびれた感じを受ける |
| 9.0 | 手首が強く痛み、手がしびれた感じを受ける |
| 10.0 | 手全体に痛みと電流が流れた感じを受ける |
| 11.0 | 指が強くしびれ、手全体に強い電撃を感じる |
| 12.0 | 手全体に強打された感じを受ける |
また、高精度・高品質の製品をつくり出すために、次のような厳しい静電気量の基準を設けている製品もあるようです。
- MOS型IC:80V以下
- CMOS型IC:200V以下
- サイリスタ:600V以下
製造現場では、摩擦やはく離が頻繁に繰り返されています。 日常生活の中では、考えられないほどの頻度と量で、静電気が発生しているのです。
次のページからは、製造製造現場を困らせているさまざまな静電気トラブルを1つずつ取り上げます。



