静電気を科学する
静電気って何モノ?
静電気も電気であることに間違いありません。だけど、そこから取り出せる電流はほんのチョッピリ。それでクーラーや冷蔵庫を動かそうとしてもムリです。
それでは、静電気って何の役にも立たないのでしょうか? 身の周りを見渡すと、静電気を利用した製品はたくさんあります。テレビ画面のホコリを付着させる静電気はジャマモノだけど、ホコリを吸い取ってくれる空気清浄機は静電気を利用したスグレモノです。イタズラばかりしていると思われがちな静電気にも、日常生活を快適にしてくれる一面があります。まずは、静電気の正体から…。
それでは、静電気って何の役にも立たないのでしょうか? 身の周りを見渡すと、静電気を利用した製品はたくさんあります。テレビ画面のホコリを付着させる静電気はジャマモノだけど、ホコリを吸い取ってくれる空気清浄機は静電気を利用したスグレモノです。イタズラばかりしていると思われがちな静電気にも、日常生活を快適にしてくれる一面があります。まずは、静電気の正体から…。
静電気のクーロン力、知っていますか?
「静電気って、何?」と聞かれたとき、その詳しい中身はわからなくても、誰もが似たような経験を思い浮かべるはずです。とくに冬場は、いろんなところで静電気が発生します。セーターを脱ごうとしたとたん「チクッ!」と痛みが走ったり、車のドアを開けようとした手に「バチッ!」とくるアレです。子供の頃に下敷きをこすって、前に座っている友だちの髪の毛を逆立てたことがあるでしょう。そのとき下敷きはどんな材料でできていたか…、そう、たしかプラスチックでした。セーターの脇に下敷きを挟んで、何度も何度もこすったものです。プラスチックという素材は、そのほとんどが電気を通さない、ほぼ完全な絶縁体です。一度発生した電気は絶縁体の表面で行き場がないので、そこに長く溜まっています。これが帯電、静電気の正体です。
帯電って溜まった電気のことなんだ
静電気をなかなか逃がすことができないプラスチックは、帯電しやすい物質です。 世の中には、電気をよく通す物質と通しにくい物質があります。一般に金属は導体、プラスチックは絶縁体と呼ばれます。その中間に位置する半導体のことは、皆さんよく耳にしているでしょう。
念のために、導体、半導体、絶縁体の定義をあげておきます。
| 導 体: | 電圧を印圧したときに電流が流れやすい物質。金属はすべて導体 |
| 絶縁体: | 電圧を印圧したときに電流が流れにくい物質。抵抗率はΩ・cm程度以上 |
| 半導体: | 導体と絶縁体の中間の抵抗率を有する物質。抵抗率の範囲は~Ω・cm |
ところが、金属にも静電気が発生するのです。金属の一部がアースにつながっている場合は、自由に電荷が移動できるので、帯電は起こりません。つまり、導体の電位は常に同電位(0V)に保たれています。しかし、絶縁物の上に置いた状態であれば、話は変わってきます。プラスチックと同様に静電気を溜め込んでいきます。電気抵抗が高い場合に、電気が自由に移動できないから、静電気は発生します。静電気を考えるうえでは、この抵抗の大小が問題になってくるのです。

静電気、こうやって生まれるんだ
このように、導体、半導体、絶縁体いずれにも静電気は発生します。空気も帯電することが知られています。物質が強く帯電すると、パシッという音や青白い光を伴う静電気放電が起こります。この現象が、電子機器の誤作動や爆発災害など、重大な事故を引き起こすこともあります。 帯電の仕方は、物質によって違います。そして、その原因もまちまちです。静電気の発生と帯電は深いつながりがあるのがわかっています。もう一度、下敷きのイタズラを思い出してみましょう。下敷きを何度も一生懸命こすりましたね。こすったから静電気が発生したような気がしました。だけど、実際は下敷きがセーターに接触した瞬間に、静電気は発生します(接触帯電)。ただ、 触れただけで発生する静電気は、とてもわずかです。そこで、下敷きとセーターをこすり合わせます(摩擦帯電)。そうすると、単に接触している場合と比べて、その面積が大きくなります。下敷きをこすればこするだけ、静電気を溜め込んでいきます。買ったばかりの携帯電話の液晶画面に付いているフィルムをはがすときだって、静電気は発生します(はく離帯電)。また、配管の中を圧送される粉体などにも、静電気が発生(衝突帯電)することが知られています。
静電気が発生する原理については、次のページでもう少し詳しく説明します。



